今回はSRではなくSRX600です。
新しいモデルの4型といえども古い車両です。
まだまだ乗っていただけるようにしっかりと整備をしたいと思います。
まずエンジンのOHから。
全てのベアリングを入れ替えます。

SRX400、SRX600のクランクベアリングはカムチェーンのギアと共に圧入されており通常では交換できません。
前述の通り全てのベアリングを入れ替えますのでギアを抜いた後、新品のベアリングを圧入します。

出る部品は新品を使用しながらバランサーやミッションを取り付けます。

重いクラッチを少しでも軽くしたいのですがプッシュロッドなど新品で手に入らない部品もあります。

ピストンは純正の96mm。
拡がったスリーブを外し、新たにスリーブを製作します。
耐久性抜群のターカロイ鋳鉄。
純正に合わせた寸法でボーリングした内径。
またSRXはスリーブ外径(シリンダーブロック内径)も変化しますので、シリンダーに合わせたスリーブを製作することが最大の利点となります。


最小で面研します。

シリンダーヘッドはSRでもお決まりのシートカットと研磨。
幅の狭い当たり面がとても気持ちいいです。



SRXのエンジンでいつも苦労するのがこのスタッドボルト。
エキパイのM6のスタッドボルトもなかなかですがこれらを全て新品に交換します。

新しいカムチェーン、テンショナーやガイド。
これで正常なバルブタイミングになります。


最後にタペットのクリアランスを調整して終わりです。
楽しい作業でした。



次は車体の全てのベアリングを交換します。
ステムはテーパーローラー。
しっかりとメンテナンスされていればちょうどいい重さで良好なハンドリングです。

フックをかけるボルトを適当に溶接でつくって吊って作業します。
ワイヤーケーブルや配線などに負担が少なく作業も早いです。
写真を忘れましたがホイールやスイングアームのベアリングやオイルシールも交換しました。


サスペンションのOHも終わり、最後にキャブレターです。
よく漏れるフューエルラインのOリングを含めたすべてのOリングを交換します。
稀に割れる浮動バルブも交換しました。
これで作業は終わりです。

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