SR500 Restore&Custom レストアとカスタムの記録 6

エンジンのブラストにサンドブラストは使用しません。

昔は使用してた時もありましたが色々な問題点が多く現在の仕様に落ち着いています。

ウエットブラストを2台使い下地作りをしています。

2台というのは同じ用途ではありません。全く違う使い方をしています。

 

前の記事に書いた通り、油分、塗膜、錆、これらを取り除かないと塗装ができません。

古い塗装を剥がしていきます。この時に油分も除去しています。

 

 

このケースはマシな方ですが塗膜の下からアルミの腐食が出てくる場合があります。

これを取らないとどんなに高価な塗料を使用しても、どんなに丁寧に塗っても同じ結果が待っています。

後、ウレタン塗装は密着が悪い上、塗膜が厚いのでエッジが多いエンジンには不向きです。

 

 

よくあるチェーンによる削れ。

 

 

 

まだ大丈夫でしたが念のため盛っておくことにしました。

 

 

 

塗るよりも時間がかかるのがヘッドやシリンダーのフィンの処理です。

 

 

 

 

 

これは前回載せた作業前です。(クランクシャフト側)

綺麗にするのは塗装する側だけではありません。

 

 

 

乾燥後すぐに塗っていきます。

腐食が始まったり、油分が付着するからです。

 

 

 

続きます。

 

 

SR500 Restore&Custom レストアとカスタムの記録 5

今回から少しの間エンジンのことを書きたいと思います。

レストアに関して重要なエンジンのOH。

過去のブログでもたくさん記事を書いてきました。

重複する内容も多いと思いますのですみません。

 

 

分解するエンジンはコレです。

 

 

シリンダーヘッドカバーから分解します。

ピストン位置は圧縮上死点付近がいいです。

バルブが開いた位置で分解すると9本のボルトナットを緩めて外す最後の方で最悪なことが起こる可能性があります。

 

 

ノックピンが錆びることでヘッドやシリンダーが外せない場合があります。

フィンは割れやすいので叩く位置が決まっています。

 

 

このような状態はレストアではいつものことですので気になりません。

 

 

 

 

分解する前に正常であることを確認したコイルです。

 

 

このエンジン、カバー類は開けられていますけど深いところは一度も分解されていません。

分解しながら考えていたのですが腰上は1985年、腰下は1988年モデルの特徴がありました。

分解した形跡がないのに混ぜられるはずはないと思っていると腰上に1988年モデルの特徴を見つけました。

つまりこれは1988年モデルの初期で1985年の特徴も少し残したモデルだということがわかります。

 

 

プーラーをかけるときアルミのスペーサーなどを挟むとクランクにダメージがありません。

 

 

 

 

 

フライホイール側も同じです。

フライホイール側はフライホイールを外す時とクランクを外す時、2回気を付けなければいけません。

使えるのに壊して部品を交換することはレストアではないんですよね・・・。

 

 

クランクを外すと時々ベアリングがクランク側にくっついてきます。

これ実は簡単に外せます。

 

 

 

 

 

塗装しますのでベアリングも外します。

 

 

分解しましたので塗装します。

下地作り(油分の除去、塗膜剥離、錆落とし)をした後セラコートです。

 

 

続きます。

 

 

SR500 Restore&Custom レストアとカスタムの記録 4

切断したフレーム。

 

 

 

削ると溶接のブローホールが出てきます。

 

 

 

これを溶接で埋めていきます。

 

 

削って埋めてを繰り返します。

 

 

 

ブレーキシャフトが入るブラケットを製作。

 

 

 

溶接します。

元に戻しているだけですが・・・。

 

 

 

これだけではストッパーがない為ブレーキペダルが取り付けできません。

ただタンデムステップやマフラーのブラケットは使用することがありませんのでブレーキペダルを取り付けるためだけのブラケットを製作します。

 

 

 

こんな感じでできました。

 

 

他の部分も溶接し、これでやっと塗装前の下地をつくることができます。

一度加工されたフレームは手間がかかるので大変ですがまた綺麗になって走ることを想像するとやる気も出てきます。

 

 

続きます。

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