1979 SR500SP エンジンのOHとエンジン塗装 その1

エンジンのネタ連続ですいません。

前回紹介したエンジンと年式もモデルも同じ1979モデルSR500SPのエンジンOHと塗装になります。

前回はオリジナルの塗装にしましたが今回はブラック仕様となります。

 

 

初期型と言えばこのカラー。

長年の歴史の中でレプリカモデルも出ておらず旧車の雰囲気ムンムンです。

 

 

 

SR400、SR500のエンジンンOHで気にするポイントは大きく2つです。

 

1つは部品の状態。

「見る」「触る」「測る」の3段階で素早く正確に良否を判断します。

これは経験値に勝るものはありません。

 

もう1つは【年式適合】です。

ここで言う年式適合は外観のことではありません。

何十年も動いていればエンジンを分解されることもあるでしょう。

問題なのはその時に、間違った部品が組み込まれていることがあることです。

間違った組み方ではありません。間違った部品を正しく組んであるということです。

ただ意図的に年式違いの部品が組まれていることもあります。

これも分解してチェックすればすぐにわかります。

 

エンジンを下ろしました。

このエンジン随分昔に分解されたことがあるなあ・・・なんて考えながらバラバラにしていくわけです。

 

 

 

分解後洗浄してセラコートでブラックにしました。

ベアリングを圧入し、シリンダーはスリーブを製作するために抜いて準備します。

 

 

ヘッドのフィンは研ぎました。

 

 

 

クランクシャフトは分解しベアリングを交換後、芯出しします。

 

 

 

状態をお客様に伝えて、メニューを決めて、部品を注文して・・・。

いつも通りクランクから組んでいきます。

 

 

続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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1979 SR500 エンジンOHと塗装 前編

今回は1979年モデルSR500SPのエンジンOHと塗装の作業を紹介します。

 

 

クランクケースにベアリングを取り付けた状態から紹介します。

 

 

 

腐食の多かったケースはブラスト後ガンコートで処理します。

塗装より難しく時間がかかるのがブラスト処理です。

作業自体は簡単ですが残留メディアなど気を遣うところが多いのです。

 

 

 

クランクシャフトは芯出しして取り付けます。

 

 

 

 

ケースは一度も割られた形跡がなく良い状態です。

 

 

 

ミッションも古いものですが問題ありませんのでそのまま使用します。

シャフトの確認などで一部分解します。

その際少しでも工具をかけたサークリップは全て新品に交換します。

またSRは生産期間が非常に長いため年式違いの部品が使用されていることがよくあります。

これらを全てチェックし、問題があれば部品を交換します。

 

 

 

 

ケースにも年式があって左右違うものを使用することはできません。

 

 

 

ジェネレーターは錆も少なく綺麗な状態でした。

綺麗でも壊れますが・・・。

 

 

 

 

 

女性が乗られますのでクラッチスプリングは新型の物を使用します。

古い車両はできるだけ楽に乗り続けることも大切です。

 

 

 

 

腰上編は次回にしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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1978 SR400 エンジンOH

今回は1978年のSR400のエンジンをOHしたいと思います。

1978年といえばSRの生まれ年。つまり一番最初のモデルとなります。

1978年に限っては500よりも400の方が珍しいです。

1998年と2005年に2回復刻されたモデルでもあります。

 

 

エンジンは不動の状態です。

ケース内が錆びており水が混入していたのかもしれません。

 

 

 

500のコンロッドは1978年以前のTTやXTと同じものを使用していますが400のコンロッドは2H6(SR400)で初めて採用されています。

 

 

 

コンロッドが逆に組まれているのが1978年の特徴で、ミッションなどもオリジナルの状態です。

特に問題もないので必要な部品を交換してそのまま使用します。

 

 

 

1978年の特徴はケースにもあります。

これは結構有名でご存知の方も多いと思います。

 

 

 

 

マニアックですが字体も1978年に間違いありません。

 

 

 

 

ピストンなどは新品を使用します。

 

 

 

3だけ字体が違うのが面白い、これもまた特徴的なシリンダーです。

SR500の場合、499の字体は同じです。

シリンダーは錆をウエットブラストで取り除きました。

 

 

 

バルブシートカット、研磨を行います。

綺麗な当たりのバルブを組むのは気持ちがいいです。

 

 

 

クラッチも状態が良くそのまま使用します。

 

 

ジェネレーターは錆が多いですが性能に問題が無いためそのままにします。

 

 

フライホイールは旋盤で錆を落とし研磨します。

 

 

これもまた1978年の特徴でもある、点火タイミングを変えることができるベースプレート。

 

 

 

43年前の車両ですがしっかりとOHすることでまだまだ走ることができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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