TW225からTW231 OHと少しチューン

TW225の腰上OH

とタイトル通りの少しだけチューン

TT225用のハイカムをいれるのでここは正確にしっかり組みたいと思います

 

 

ピストンはWPCとハイパーモリショットした1.25オーバーサイズを使用します

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シートカットとバルブ研磨

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ロッカーアームやカム受けなどもWPC

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SRと違いTWのロッカーシャフトはキツいので少し温めます

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温めてもキツい・・・

なんとか手で入りました

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カムは前述のTT225用メガサイクル

をハイパーモリショット

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強化バルブスプリング

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ハイカムを入れると問題なのはバルブとピストンのクリアランスやスプリングの密着長、ロブセンターの狂いなどがあります

まずスプリングのセット寸法から確認します

バルブが開くということはスプリングが縮みます

ハイカムを入れるとよりスプリングが縮みます

するとスプリングがゴッチンコ?する時があるのです

アウターがゴッチンコ、インナーがゴッチンコ、ステムシールとコッターがゴッチンコ

この3つです

スプリングをセットした状態から最も縮んだ状態までの長さがバルブストローク+2mmの余裕が欲しいところです

 

ちなみに全部は書きませんがノーマルスプリングでこのハイカムを入れるとどうなるのか・・・だけ書きます

ノーマルのスプリングセット寸法は32.0mm

密着長は20.5mm

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タペットクリアランスと余裕寸法を合わせて計算すると9.55mmまでバルブリフトが可能です

ハイカムのデータは最大リフトが9.15mmですから組んでもゴッチンコしないことになります

と言いたいですがこれはアウターだけでありインナーもバルブステムの飛び出しも同様に計算しないといけません(最初に述べた3つ)

更にデータでは9.15mmですが実際はどうなのか?測ってみないと答えは出ません

 

 

 

スプリングについてもう一つ

サージング防止の為に強化バルブスプリングに交換することが多いですがこれにもセット寸法があります

4気筒などでばらつきがあるとスプリングの荷重不揃いとなり真のチューニングとは言えません

バルブシートカットをした場合や社外のスプリングに交換した場合ここも気になる所です

計測して寸法が違う場合はシートの加工やリテーナー、コッターの加工、シムで調整しないといけません

SRは測りやすいですがTWは測りにくいので手作り治具で計測します(説明は面倒なので割愛させて下さい・・・)

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計測の結果そのまま組み込めば大丈夫でした

付属のシムは使用しません

とりあえずサージング防止の為に適当に入れてしまうとSRやTWのようにパワーのないバイクではモロに差が出ます

 

参考にTWではないですが測ってみましたので見てみましょう

まずこれは正常なセット寸法での荷重

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1mmのシムを組んだ状態での荷重(セット寸法が1mm短い)

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このように全然違います

ハイカム入れたのに何か重たいなあ・・・なんて

せっかく入れたのにフリクションも増やしていては勿体ないですね

ハイカムを入れるときはスプリングのセットだけでここまで考えないといけません

 

 

ちょっと長くなりましたので続きはまた次回にでも・・・

 

カムシャフトの点検とバルブタイミング

SR400のハイカムの点検とバルブタイミングの測定です

ハイカムやオーバーサイズのピストンなど何やら楽しそうなパーツがたくさんあります

これらは車種別にボルトオンで製作されていますが全て同じではありません

同じ部品なのにパワーが違う・・・なんてことあるんですね

これらは組手が調整しないといけない部分です

 

簡単に言うとカムシャフトはバルブの開閉タイミングを決めていますが同じメーカーの同じカムシャフトでも微妙にタイミングが違うのです

それを最適に調整するのがバルブタイミングの調整です

細かいですがガスケットの厚みでもタイミングは変化します

いくら頑張っても消えないノッキングの原因がここに隠されていた・・・なんてことあるかもしれませんよ

 

 

リフト計測の時に使用するマイクロメーターはロングストロークがお勧めです

私は右の20mmを使用しています

最大リフトが8mmや9mmでも10mmマイクロじゃなく20mmがお勧めです

これは実際に作業すると何故かすぐにわかると思います

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今回計測しているのはヨシムラST-1M

簡易測定ではなく正確測定法で3回

INは L.C.で1度の遅れ、EXは3.5度の遅れとなりました

SRの様に位相角が決まったカムはINとEXを別々に調整できません

両方3度以上の遅れがあるなら調整しますが今回は大丈夫でしょう

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珍しくTW225

これもハイカムに交換しますので比較の為1mmリフト時の作用角を測っておきます

(メガサイクルカムのデータは1mmリフト時の為です)

ちなみにヨシムラも1mm時データ

ウェブカムは1.27mmですので比較時は注意が必要です

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